・・・人が何かを作り出そうとするとき、まず何を手にするのか。どのような身振りがそれを生み出すのか。それが現われ出るのはどこなのか。机の上か、黒板の上か、作業場の中でか、あるいは虚空のただ中でか。「発生」はつねに一つの事件であり、人はその現場を遅延において発見するしかない。その「事件現場」は、どのような位相と広がりと時間を持っているだろうか。それは起源から終焉へ至る線上の一点なのか、起源への遡行なのか、起源からの逃走なのか、あるいは、起源や終焉の思考そのものを破壊する異質な時空の到来なのか・・・「ドローイング」という概念と実践を手に、現場検証へと赴いた。
 






出品作家 参考作品

阿部高治
「EAT SEEDS」部分/1998年/ミクストメディア/ギャラリー4GATS 
井上宏幸
Untitled/2001年/65×53cm
上村 豊
吾妻公園温室プロジェクト/1999年/群馬県桐生市
OJUN
断面図/70×70cm/紙にグワッシュ
大竹敦人
乳化庭/2001年/直径15〜50cm/硝子球にクロロブロマイド乳剤
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是枝 開
VOT-35~37(R/M/S)/2001年/200×100cm/アクリル、ポリエステル・綿布
坂口寛敏
暖かいイメージのために’93ー1/1993年/ゴムバンドによる壁面ドローイング、綿布に油絵具、ガラス板5枚/ギャラリー美遊
小山穂太郎
“Phantom / -逃げ水-” /1998年/ 16mm フィルムを鏡と壁への投影
  
紫牟田和俊
16×16×2 pious colors(全ては指標に置き換えられる まるでなにもなかったかのように)/2000年/油絵具、合板、傾斜ブランケット(右)
16 pious colors(ヨルノイリヤノザワメキ)/2000年/油絵具、アクリル絵具、合板(左)
高橋恒道
光域8/2001年/27.5×65.5cm/キャンバス、テンペラ絵具
中西夏之
G/Z The Summer Solstice-On the Bridge V 1993 194.0×259.0 cm Oil and charcoal on canvas
福士朋子
erasing/2000年
 
船木美佳
消えてゆくゾウ/2000年/91×72cm
保科豊巳
-MA-, Wood, paper, Sumi, space
Line Standing barely between Day and Night. 1997. 200×60×220(h)cm×6(pieces)
Wood, iron, white cont, acrylic, Sumi, space



「発生の場/ドローイング」展
・会期:2001年11月23(金・祝)〜12月9日(日) 11:00〜18:00 月曜休館 入場無料
・会場:東京藝術大学大学美術館 陳列館
 本学の絵画科油画ティーチングスタッフ有志による企画展示シリーズの第1回展です。
 創造表現における「発生の場」とはどのような質と拡がりを持っているのだろうか。その多様性と共通性を「ドローイング」という手法と概念を手掛りにして探ります。
同時に、大学美術館の収蔵作品の中から本展独自の視点から選んだ数点を展示し、時代を越えた発生の場としての「陳列館」のありかたを再考していきます
シンポジウム
林 道郎(美術批評、武蔵大学助教授)・是枝 開(セゾンアートプログラム学芸員)・出品作家
「ドローイング」 11月30日(金)・12月1日(土) 15:00〜17:00 東京藝術大学大学美術館 陳列館にて
問い合わせ
東京芸術大学 油画研究室
〒110-8714 東京都台東区上野公園12−8 tel:03ー5685−7567 email:ue-oil-1@fa.geidai.ac.jp


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